ご褒美

 

 

 

 

 

 

「・・・・・ボクは、花穂ちゃんが好きなんだ・・・。」

 

 

 

 

 

知ってましたヨ、ずっと・・・・・・最初から・・・・。

いつも衛チャマをチェキッて・・・見てましたから・・・・・・。

四葉は、この眼を向けているだけ・・・・・。

同性で姉妹の女の子に、禁忌の眼を向けるだけデス・・・。

 

認めたくなかったデス。

イギリスから来て・・・・、一番最初から支えてくれたアナタが・・・、何処かへ行ってしまうなんて・・・。

四葉は、ずっとアナタと一緒にいたかったデス・・・・。

 

こんな・・・四葉を、衛チャマは必要としてくれました・・・・・。

そう思っていいんデスか・・・・・・?

四葉は・・・それを信じたかったデス・・。

花穂チャマみたいに特別な眼でくれなくても構いませんから・・・・。

 

衛チャマは、花穂チャマを選びました・・・・・。

花穂チャマもアナタをずっと好きでした・・・。

それでも・・・ソレを知ってても四葉は、アナタのこと好きでした・・・・。

花穂チャマは、四葉の大事な親友でしたから、知っているんデス・・。

花穂チャマの気持ちも・・・・。

 

いつか、この日が来るのが怖かったデス・・・・。

この恋は実らないって分かってました・・・・・。

それが叶わない恋だとしても・・、アナタに打ち明けたかった・・・・。

 

でも言えませんでした・・・・・。

アナタに迷惑をかけちゃいますカラ・・・・。

言ったら・・もうこの関係にすら戻れないデス・・・・・・。

だって、アナタにとって、四葉のことはタダの姉妹でしかないんですカラ・・・・・・・。

 

アナタのことを、どれだけ好きでも・・、この想いは、届くことがないのも知ってマス。

でも認めたくなかったデス。

四葉は、イッパイ知りました・・・。知りたくありませんでしたけど・・・。

アナタは、四葉の大切な姉妹で、友達で、オモイビトで、生きがいでした・・。

でももうすぐ、その距離は遠ざかってしまいマス。

それを受け入れたくありませんでした・・。

他に道が無くても・・・・。

それでも四葉は、出来ませんでした・・・。

 

 

 

カミサマ・・・・・、

 

もし四葉に想いを打ち明けないゴ褒美をくれるのなら・・・・・。

 

衛チャマの隣に居させてくだサイ・・・・・・。

 

あと・・・少しだけ・・・・・・。





作者のあとがき

なんていうか・・・暗っ!?
文章も短いし、殺伐としてますし・・・。
とにかく製作秘話でも。これはもっと暗い話だったんですが、書いてる本人が耐え切れず、
ダーク行きにならない程度にシリアス止まりにしました(苦笑
四葉さんしかり、やっぱり皆明るい話が一番ですよね(これ書いた人が言う資格はないですけど
では、ここまで読んでくださって、ありがとうございました。


なりゅーの感想

冬太郎さんからの「四葉→衛×花穂」の短編。
四葉に「こんなご褒美で良いのか!?」って、思わず訴えてしまいそうな切ない話。
タイトルに騙される、ずっしり重い内容の作品でした……。

書いてる本人すら耐え切れなくなるほどの重暗い作品でしたが、
だからこそ、この短い中で四葉の心情が全面に出せている思います。
短い中でも短いなりに、しっかりと完成された作品です。

自分の思いを打ち明けられないままに終わるバッドエンド。
ふたりの好きな人間に板ばさみにされて、自分の幸福よりもふたりの幸福を優先した四葉。
決して良い話ではないですけれど、でも確かに「良い作品」でした!


SSメニュートップページ

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送