1220大作戦。















今日は12月20日である。

シーラカンスの日である。

鰤の日でもあるらしい。

デパート開業の日だとか。


「ええいっ!もういいわ!!!」


今日はさっくんの誕生日だよっ!誕生日だよっ!!誕生日だよっ!!!

これはもう、天にいる神様がちかに与えた試練じゃないかな?そうだろう?

何の試練かって?もうっ言われなくても解ってるくせにっ♥♥

さっくんの誕生花はちゃんとチェキ済みだよ。えっと何だっけ?

・・・そうそう。パイナップルに(花だったのか、アレ

クリスマスローズ、カトレアだ。がっ!!!クリスマスローズは却下だ。

中傷なんて、さっくんに似合わない。完全無欠なパイナップルと優雅な婦人のカトレアで勝負するんだ!!!


「でもどうしよう??さっく〜ん」


「ハイハイ、なんですか、全く」

「あ、あれ〜!?さっくんじゃないかさてはちかのピンチを感じてきたのかい?さすが正義のh」

「用がないなら私行くけど?」

「ああぁ〜ん!この足をどけてっ。いや、どけないでっ!ちかはどうしたらいいの〜」

「そうね。星になって来なさい」


―――ドゴッ―――


やっちゃった。星にしてから気付いた。今の季節は冬だった。

風が冷たい。綺麗に空いた人型の穴から吹いてくる風が。

早く応急処置をしなければ風邪引いちゃうな、こりゃ。


「こんな時にまたお星様にしたんですか?」

「・・・」

「無視はいけないと思いますよ♪咲耶ちゃん、他の皆見なかった?」

「見てない。可憐、そこにある釘取って」

「そうですか、それじゃ頑張って下さいね〜♪」


可憐の薄情モン!!もういいわ。1人でやってやる。

だけど・・・手が悴んで思うように動かない。

星じゃなくて冬眠させればよかった。

そう、地面に向けて一発・・・はちょっと酷いか。















さっくんってば、素直じゃな・い・ん・だ・か・ら・っ。こんなに遠くに飛ばして。

このままさっくんの元に帰ってもいいけど、パイナップルとカトレアを現地調達とかしたら

きっとさっくんは喜んでくれるんだろううんきっとそうだっそうに違いない♥♥

だけど現地って分からないよ!!ちか、大ピ〜ンチ!仕方がないから世界を回っちゃおう!

時間との勝負だ!旅魔術師・ちか☆の汗と涙と感動のお話だよ♪チャンネルはこのままで!!

って、冗談言ってる暇はないのっ!めっ☆愛しのさっくんが待ってるんだからね

さて。ここはどこだろう??困っちゃった、てへ☆路頭に迷うってこのことなんだね!

幸い地元の言葉はちかにはお任せ!・・・ふむふむ。ヨーロッパなのかぁ。

さすがにここになんかなさそうだね☆違う違う、時間がないの、ちかは。さっさと次の国に行かないと。
















「ちぇっきー☆お疲れ様デス♪咲耶チャマ」

「修理してるの知ってたんだったら手伝ってくれてもよかったんじゃない?」

「ノンノン♪パーティの準備でそれどころではなかったのデシタ」

「は?パーティって?」

「千影チャマと咲耶チャマの婚約おめでとうパーティデス♪」

「あ、そっか。今日20日だっけ」

「ちょっとは突っ込んでクダサイよー」


ヤダなぁ。自分の誕生日忘れるのって。一瞬でもおばさんになったみたいで気分が悪くなる。

もう、原因は有り余るから口には出したくないけど。リビングに入ると既に妹たちが集まっていた。

その中にいつも見飽きてる顔がないことに違和感を覚える。私が1人になったら出て来るのかも知れない。





「「「「「「「「「「お誕生日おめでとう!」」」」」」」」」」

「ありがと、みんな」


パーティは恙無く行われた。1人の欠席者がいる他は。

私としてはこういったことには皆でワイワイガヤガヤしたかったので

あいつもいた方が楽しいと思ったんだけど。まあクリスマスもあるし・・・。


「さくねぇ、ちかねぇのこと考えているんでしょ、違う?」

「はうぁ!?まも、いきなり声かけないでよ」

「あは♪図星だね。ちかねぇ、今日は遅いね?宇宙旅行でもしてるのかな?」

「いいから。まもこそ、例の好きになった女の子とどうなったのよ?」

「あ、あれは違うって言ってるでしょ!!さくねぇのバカー」


バカ呼ばわりされる覚えはないんだけど。ま、いっか。

宇宙旅行か・・・あいつならやりかねないんだけど。もう、何やってるのよ!!

















さっくん、さっくーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!

ちかは・・・ちかは、なぜか知らないうちに犯罪者になってたんだよぉ。

ちょこっとお店にあった、とりたて☆もぎたて♪のパイナップルを盗った取っただけなのにぃ。

だから・・・だから!!今からカトレアの現地に行きたいのっ!

だけど、どこか分からないのーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

こうなったらありそうなところへ飛んじゃえ!!

えーい☆魔術師ちかたん☆の空間移動術ぅ〜。

聞こえる・・・聞こえるよ。パイナップルのお店の親父やその仲間が美しい魔女が現れたと。

いやぁ照れるじゃないか!お世辞を言ったところで何も出ないよ、残念ながら。

カトレ〜アはどこぉ〜?カトレ〜アはいまぁ〜☆

歌ってやってもカトレアたんは姿を現さない。うむぅ〜・・・この国でもないか。

そしてついに!次の空間移動術でちかは見つけることが出来たんだ

カトレアたんを!!岩々に聳え立つカトレアたんを!!

そして―――
















現在、午後11時55分。それでもあいつはまだ帰らない。

・・・私は皆からのプレゼントを見直しながら時計を何度も見ていた。

56分になった。こういう時ほど時間が止まればいいと思ってしまう。

あと今日は4分しかない。私の誕生日は残り僅か。

一体あいつは何をしてるんだろう。部屋は暖房をつけているのに心は寒かった。

57分になろうとした時だった。後ろに気配を感じた。あいつが帰って来た。


「さっくん、見て見てぇ〜パイナップルとカトレアたん、根性で見つけてきたよ☆」

「パイナップル?カトレア??は・・・え?」

「ヤダなぁ、さっくんの誕生花だよー。本人が知らないんじゃダメじゃないか」

「そう、根性で見つけたって何?買えばいいじゃない」

「げ・ん・ち・ち・ょ・う・た・つ凄い?ネ、凄い?」

「バ、バカッ・・・知らない」

「さっくん!?」


私は千影を抱きしめた。残り少ないこの日、千影の温もりを感じてたかった。

千影が何か言ってる。そっか・・・私、泣いちゃってるんだ。


「大丈夫かい?さっくん!!どこか痛いトコでも―」

「アンタが目を瞑れば平気だから」

「??分かったよ、さっくん」


―――私は千影の唇に自分の唇を合わせようとした。


ボーンピヨピヨ・・・ボーンピヨピヨ・・・


21日になった。と、同時に複数の小声。


「いいところで邪魔が入っちゃった」

「シャッターチャンスがオジャンデス」

「なんでボクまで??」

「これをネタに強請ればアネキも援助してくれると思ったのに」


可憐・・・チェキ・・・まも・・・リン。

覗きは悪趣味ね、全く。明日叱っておかなくちゃ。

とりあえず今は目を閉じたまま

ピンクの脳内を前面に剥き出しにして不気味に

突っ立ってる目の前の千影をどうするか考えないと。


「さっく〜〜〜〜〜ん!!ちかはいつでもOKだからね!!」











                                              Fin









あとがき

どうも、月星です。書いちゃいました、壊れちか。

どうやら「千影を壊したい症候群」が再発したみたいです。

しかも前回の続きっぽいモノというオマケ付き。

私の中の「壊れちか」はもうコイツしかいないんです、と言ってみる。

あとはパイナップルとかカトレアとか深く突っ込んではイケマセン(ぇ

それでは、お楽しみいただけたら幸いです。


なりゅーの感想

誰この「千影」って名前の人!(←褒め言葉
またやってきました、壊れ千影!
今夜も貴女は彗星になる」に続き、今回もぶっ飛び過ぎ。
壊れるにも程があるってなもんですよ。
もうなんか、くすりと笑わされたことが悔しい(ぇー

ラスト5分でのカウントダウンは、ちょっと迫るものがあり、そこは良かったと思います。
あと、12月20日の誕生花調べてみたら、本当にパイナップルとカトレアだったので、
そういうところにもきちんと手を掛けていると思うと、作品に対する信頼も上がります。

ちなみに、効果付けは月星さんが最初からソースも書き込んで送ってくださったもの。
なので、月星さんの演出がそのまま反映されています。
そこのところを注目してみると……なりゅーよりも上手に、思い切れた演出をつけられていて、
素直にその巧みさに感心させていただきました!


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