隠しSS2:涙の理由・エピローグ『涙のその後』
主な登場人物:咲耶、可憐
ジャンル:ほのラブ
隠した理由:カットしたから、本編でもカットしたやり取りに関係するから



「咲耶ちゃん、準備できましたか?」
「あと少し待って・・・」

私は急いで可憐ちゃんと出掛ける準備をしていた。
まさかこんな事になるなんて思ってなかったから全く準備していなかった。
はっきり言って一から準備している。

「あー、もう早く乾きなさいよ!」

ドライヤーをかけてるのになかなか乾かない髪に怒る。

「咲耶ちゃん、あの・・ゆっくりで良いですから・・・」
「そうはいかないわよ!」
「でも・・・」
「可憐ちゃんが良くても私は嫌なの!」
「え?」
「だって、少しでも早く可憐ちゃんと一緒に出掛けたいんだから・・・」
「咲耶ちゃん・・・」
「あー、もう私って最低!」

・・・やっぱりもう口癖になってしまったようだ。






「ねえ、可憐ちゃん、どうして来たの?」

髪をとかしながら私は唐突に可憐ちゃんに聞いてみた。

「だから、来週も・・・」
「それは聞いた! そう言う事じゃなくて・・・」
「え?」
「その・・・私、電話にも出なかったでしょ?
 それなのにどうして・・・」
「可憐、あの時、その・・咲耶ちゃんに・・・キス・・・されたでしょ?」
「う、うん・・・」
「それで・・咲耶ちゃんも・・・可憐の事好きなんだって分かって・・・
 だから可憐、一刻も早く可憐の気持ちを伝えたかったのに咲耶ちゃん電話に出てくれないんだもん!」

それは可憐ちゃんに『嫌い』だと言われたくなかったから。
私の最後の抵抗だった。

「それで可憐達、今日お出掛けしようって話になったでしょ?
 だったら咲耶ちゃんに会う理由になるって思って・・・」
「ああ、それで・・・」
「うん・・・それに・・・」
「それに、なに?」
「可憐の気持ち・・・やっと伝えられた・・・」

それを聞いて私は自分の顔が赤くなっていくのが分かった・・・






「おまたせ、可憐ちゃん!」

30分くらいかけて私はやっと出かける準備が終わった。
いつもなら二時間くらいかけてた気がするけど可憐ちゃんを待たせる訳にもいかない。
それにさっきも言った様に少しでも早く可憐ちゃんと一緒に出掛けたかったから・・・。

「さあ、出掛けるわよ!」
「はい」

そう言って二人揃って玄関を出る。

・・・可憐ちゃんともう一度一緒に出掛ける事ができる・・・
もう、そんな事ないと思っていたのに・・・。

それだけじゃない、
私は・・・もう可憐ちゃんの・・・


「咲耶ちゃん?」
「え? あ、ごめんなさい」
「考え事ですか?」
「ええ・・・、可憐ちゃんとは、もう一緒に出掛ける事なんて無いと思ってたのに、って・・・」
「咲耶ちゃん・・・」

私はもう可憐ちゃんの“恋人”なんだ・・・。

「・・・・・・でも・・・、もういつもみたいに一緒に出掛けられないわね・・・」
「え!?」

そう考えたら不意に思った。

「ど、どうしてですか? だって咲耶ちゃんも可憐の事・・・」
「だってそうでしょ? これからは・・・」

だからこれからはいつもとは違う。
これからは・・・

「“恋人同士のデート”、なんだから」



あとがき

・・・見つけられた・・・。
まあ、見ての通り『涙の理由』の終わりの直後の話です。
実際『涙の理由』はここまで書くつもりだったのですが、作ってるうちに、
「あれ? こう言う風に終わった方が良いんじゃないか?」
と思い、本編の方はあそこで終わらせました。
その後、前にお世話になった“かれさく”好きの人に続きがあるって言ったら、
是非見てみたいと言われ無理矢理作ったものがこれです。
実際ボツ作品かもしれないのでなりゅーの作品のどれかに似たようなやり取りがあるかもしれません。
その場合はこっちの作品を無視しましょう(笑)
あ、「電話に出ない」って所についてですが、本来、本編にはそう言う場面があったんです。
でも、この話に書かれている部分まで書くのをやめたので、その部分は本編からカットしました。
前にお世話になった“かれさく”好きの人にはその部分を書いたものを見せたで、
こちらには「電話に出ない」について書かれています。
まあ、本来ボツにした部分なので別にいいですよね?



更新履歴

03年6月22日:完成・・・?
03年8月8日:微修正


 

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